2007-12-21

Eee PC ← Hamachi

携帯電話でも通信できるし、公衆無線LANを使う機会もあるかも知れないし、ということで安全のためにVPNを導入してみます。Debianの公式パッケージになっているOpenVPNを使うのが良さそうではあるものの、自分でVPNサーバ機も用意する必要がありますし、設定が少々複雑です。(一度やってみれば分かるくらいの難易度ですけどね。)そこで手軽さを優先して「Hamachi」を使うことにしました。

  1. まずHamachiの公式サイトからLinux版をダウンロードします。「今すぐダウンロード」→「登録をせずにファイルのリストへ移動」→「Linux」と辿り、「ダウンロード(コンソール版)」をダウンロードします。
  2. 前述のダウンロードボタンの右側にあるリンク「gHamachi, an unofficial graphical frontend」のページから「gHamachi」もダウンロードしておきます。Eee PCの場合はGTK 2用を入手します。
  3. 上記の2つのファイルをEee PCの適当はディレクトリに転送しておきます。SDカードやUSBメモリにあっても構いません。
  4. Alt+Ctrl+Tでターミナルを開いて、「sudo apt-get install make binutils」を実行します。
  5. 「cd /dev」「sudo mkdir net」「sudo mknod net/tun c 10 200」を実行します。(Debian的にはvtunパッケージやMAKEDEVコマンドを使うのですが、どちらともエラーになってしまうので。ASUSのカスタマイズに起因?)
  6. ダウンロードしたファイルのあるディレクトリに移動して、「tar zxvf hamachi-0.9.9.9-20-lnx.tar.gz」を実行します。
  7. 展開してできたディレクトリ「hamachi-0.9.9.9-20-lnx」に移動して、「sudo make install」を実行します。インストールはこれだけです。
  8. 「cd ..」で元のディレクトリに戻り、「tar zxvf gHamachi_gtk2.tar.gz」を実行します。展開してできたファイルを「./ghamachi」で起動します。
  9. 「tuncfg」の実行を確認してきたら、「Yes」と答えます。
  10. 初期設定が存在しないことを通知して、新規に設定を作るか?と尋ねてくるので、「Yes」と答えます。
  11. gHamachiのウインドウが開きます。これ以降の手順はWindows版のHamachiクライアントとほぼ同じです。Hamachi公式サイトの情報などを参考に設定してください。

設定を終えて新規のネットワークを作るか、既存のネットワークに参加すれば、VPNを通じて安全に通信できます(できるはずです)。実際に自分用のネットワークを新規作成して、そこに複数のPC(いずれもHamachiクライアントをインストール、設定済み)を参加させてみました。何ら支障なく稼動しています。これはいいかも。(^_^)

Eee PC ← W52T(au)

Eee PCは無線LAN内蔵ゆえ、出先でも公衆無線LANを利用できる場所なら通信手段には困りません。しかし、ここ札幌では都心部はともかく、まだまだそういった場所は少ないのが現状です。

えりえりさんはイーモバイルの通信アダプタを使う方法を記していらっしゃいますが、それなりの利用頻度でないと費用がもったいないので、手持ちの携帯電話をつないでみることにしました。

標準で「bluez」というBluetoothを利用するためのソフトウェアが入っているようなので、W52TのようにBluetooth対応の携帯電話ならそれで接続できるかも知れません。もっとも、その場合は別途にUSB接続のBluetoothアダプタ(ドングル)が必要となります。(興味はあるので、いずれ挑戦してみたいな、と。)

今回はもっと簡単に、W52Tに付属している通信ケーブルを使います。手順は簡単。(訂正:下記のipaqモジュールの組み込みは不要でした。)

  1. (例によって)Alt+Ctrl+Tでターミナルを出します。
  2. 「sudo apt-get install modconf」を実行します。(ネットワーク経由でDebianのパッケージをダウンロードしますので、そのための設定は終わっているという前提で。)
  3. 「sudo modconf」を実行します。
  4. カテゴリの選択画面になりますので、「kernel/drivers/usb/serial」を選択して「了解」または「OK」を選択します。
  5. モジュールの選択画面になりますので、「ipaq」を選択して「了解」または「OK」を選択します。
  6. 確認に対して「はい」または「Yes」と答え、オプションは空欄のまま先へ進みます。正常に組込まれた旨の表示が出れば、接続の準備は完了です。
  7. 「Exit」の選択を繰り返してmodconfを終了します。

上記の手順は1度だけ行います。システムの設定ファイルに記録するので、再起動後も自動的にipaqモジュールを読み込んでくれます。

次にW52TとEee PCをUSBケーブルで接続します。W52T側ではPacketWINモデムモードを選択します。これでEee PC側では「/dev/ttyACM0」というデバイスができているはずです。これがモデムに相当します。あとはPPPの設定を施します。

  1. ホーム画面のInternetタブにあるNetworkを選びます。
  2. 「Create…」を押して出た画面で「Dial-up」を選んで先に進みます。
  3. 「/dev/ttyACM0」を選んで次の画面へ。
  4. これ以降の設定は利用するプロバイダに合わせて適切に。PacketWIN対応のプロバイダであれば「モバイル接続の設定」のようなサポートページがあるでしょう。プロバイダがPacketWIN非対応なら、au.NETという選択肢も。

設定を終えたら、今作った接続をネットワーク一覧から選び、「Connect」を指示します。設定が正しければ、数秒でインターネットにつながります。あとはパケット料金に気を付けて(^_^;利用するだけです。

日常的に出先での通信を行う人であれば、イーモバイルやウィルコムの通信サービスの方が有利でしょう。でも安くなったとはいえ毎月の基本料金がもったいないので、私のようにたまーに出先で通信する程度だと、その月だけパケット料金が増える方が有利だったりします。

ある程度の利用は見込むものの頻度がばらばらという人なら、bモバイルのプリペイド方式のUSBアダプタという方法もありますね。それもEee PCで使えるのかなぁ?

訂正:上記の手順でカーネルモジュール「ipaq」を組み込む手順を示しましたが、携帯電話での通信には無関係でした。私の勘違いと思い込みだったようです。既に組み込んでしまったのを取り消したい場合は、上記と同じくmodconfでipaqを選択してください。組み込んであるモジュールを取り外す操作になります。

CtrlキーとCapsLockキーの交換

Eee PCはせっかく(?)英語配列のキーボードを備えているのですから、やはりCtrlキーは「A」の隣になきゃ!ということで、CapsLockキーを配置を交換することにしました。

xmodmapコマンドでキーの割り当てを入れ替えるというのも手ですが、CtrlとCapsLockの交換ならX window systemの設定に1行加えるだけで済みます。

  1. Alt+Ctrl+Tでターミナルを出します。
  2. 「sudo vi /etc/X11/xorg.conf」でXの設定ファイルを開きます。
  3. 下図の部分の「Option "XkbOptions" "ctrl:swapcaps"」の1行を追加します。
    Xorgconfswapcaps
  4. 設定ファイルを保存して編集を終了します。

これでシステムを再起動させると、その時点から「A」の左隣がCtrlキーになり、今までのCtrlキーがCapsLockキーになります。CapsLockキーを使わない人の場合には、前述の「ctrl:swapcaps」を「ctrl:nocaps」に変えると、両方のキーがともにCtrlキーになります。どちらにするかはお好みで。

なぜか英語配列のキーボードの馴染んでしまい、今も公私ともに自分で使うキーボードは全て英語配列という私にとって、この交換作業はLinuxでもWindowsでも必須となっています。職場でも自前のHappy Hacking Keyboardを愛用中。(^_^)

Eee PC ← 日本語ロケール

Eee PCの英語版は初期状態で文字コードとして「UTF-8」を使うようになっていますので、そのままでも日本語を扱えます。しかし「日本語化」するのであれば、国の識別も「日本」にしたいなぁ、ということで、システムの設定をちょいと変更します。手順は簡単。

  1. Alt+Ctrl+Tでターミナルを開いて、「sudo dpkg-reconfigure locles」を実行します。
  2. ロケール(地域名と文字コードの組み合わせ)の一覧が出たら、「ja_JP.UTF-8」にカーソルを移動させます。
  3. スペースバーで「*」を出して(付けて)、Tabキーで「OK」へカーソルを移してEnterキー。
  4. システムの初期値を尋ねてきますので、「ja_JP.UTF-8」を選んで「OK」。しばらくして「Generation complete.」と出たら設定終了です。

システムを再起動すると、システム全体が日本語モード(?)になっています。

変更前の日時表示とmanコマンド
Dateen Manen

変更後の日時表示とmanコマンド
Dateja Manja

とはいえ、あくまでもシステムの既定値を変更するのであって、そもそも日本語の表示情報を備えていない部分は英語表示のままになります。個人的にはmanコマンドを日本語で参照できるだけでも嬉しいですな。

2007-12-18

Eee PC ← TrueTypeフォント(defoma編)

Debian流にdefomaを使ってTrueTypeフォントをインストールする手順。今回はこちらのサイトで配布なさっているフォントを使わせていただきました。

  1. 事前に他のPCでダウンロードしたファイルを展開して、フォントファイルを取り出しておきます。
  2. Alt+Ctrl+Tでターミナルを開きます。
  3. 「sudo mkdir /usr/share/fonts/truetype/m+ipa」を実行してディレクトリを作ります。
  4. 前述のディレクトリに「M+2P+IPAG-circle.ttf」「M+2VM+IPAG-circle.ttf」をコピーします。
  5. 後述する「m+ipa.hints」をディレクトリ「/etc/defoma/hints」にコピーします。
  6. 「sudo defoma-font register-all /etc/defoma/hints/m+ipa.hints」を実行してフォントを登録します。
  7. システムを再起動させます。
  8. FireFoxなどを起動して、フォントを変更します。

下記は今回用意した「m+ipa.hints」の内容です。Linux向けに改行コードをLFのみにして保存します。

category truetype
begin /usr/share/fonts/truetype/m+ipa/M+2P+IPAG-circle.ttf
  Family = M.2P.IPAG.circle
  FontName = M.2P.IPAG-circle-Regular
  Encoding = Unicode
  Location = Japanese English
  Charset = JISX0208 JISX0201 JISX0212 ISO8859-1
  GeneralFamily = Gothic
  Weight = Medium
  Width = Variable
  Shape = NoSerif Upright
  Foundry = ipa
  Priority = 20
end
begin /usr/share/fonts/truetype/m+ipa/M+2VM+IPAG-circle.ttf
  Family = M.2VM.IPAG.circle
  FontName = M.2VM.IPAG-circle-Regular
  Encoding = Unicode
  Location = Japanese English
  Charset = JISX0208 JISX0201 JISX0212 ISO8859-1
  GeneralFamily = Gothic
  Weight = Medium
  Width = Fixed
  Shape = NoSerif Upright
  Foundry = ipa
  Priority = 20
end

標準フォントによる表示
Blogbeforedefoma

追加したフォントによる表示
Blogafterdefoma

Eee PC ← TrueTypeフォント(kcontrol編)

Eee PCに日本語フォントをインストールする手順。GUI主体の簡単な方の手順です。ポケットゲームズさんから購入した英語版では下記の要領でうまくいっていますが、中文版(台湾版?)ではもしかすると状況が違うかも知れません。

  1. TrueTypeフォントファイルをSDカードかUSBメモリに入れてEee PCに接続しておきます。
  2. 「Alt+Ctrl+T」でターミナルを開きます。
  3. 「kcontrol」を実行します。
  4. Display→Theme→Font Installerを選びます。
  5. 「Add Fonts…」でTrueTypeフォントファイルを選びます。
  6. kcontrolを終了します。
  7. FireFoxなどを起動して、フォントを変更します。

標準フォントによる表示
Suidobeforehogaraka

追加フォントによる表示
Suidoafterhogaraka

1.5人 台湾体当たり生活記さんの「Eee PC日本語対応」の情報のおかげで購入に踏み切れました。早い時期の貴重な情報に感謝します。

Eee PC ← SKK

Eee PCの日本語入力方式(Input Method)としてSKKをインストールする手順。scim-anthyあたりが主流だと思いますが、個人的にはSKKが大好きで、指が他の入力方式を受け付けなくなっているので。

  1. Alt+Ctrl+Tを押してターミナルを起動します。
  2. 「sudo vi /etc/apt/sources.list」を実行してエディタを起動します。
  3. 末尾行として「deb http://ftp.jp.debian.org/debian/ etch main contrib non-free」を追加して、エディタを終了します。
  4. 「sudo apt-get update」を実行してパッケージ情報を更新します。
  5. 「sudo apt-get install scim-uim uim-skk」を実行してパッケージをインストールします。
  6. タスクトレイのInput Methodアイコンを右クリックして、メニューから「SCIM Setup」を選んで設定画面を開きます。
  7. 「Global Setup」を選び、japaneseの中のUIM-skkを有効にして、設定を終了します。
    Scimsetup
  8. システムを再起動させます。
  9. タスクトレイのInput Methodアイコンを左クリックして、japaneseからUIM-skkを選びます。

IMのon/offはControl+Spaceで行います。その割り当てはSCIMの設定画面で変更できます。

パッケージ「scim-skk」をインストールするのが素直な方法なのですが、細かい点でuim-skkの方が好みなので、scim-skkは使いませんでした。また、それならscimからuimに変更すべきかも知れませんが、なるべくシステムに変更を加えたくなかったので、scim-uimを経由する方法を採りました。

2007-12-16

「Eee PC 8G 黒」ですって。

「電脳中心買物隊 in 香港」さんに「Eee PC 8G 黒」が入荷したそうです。USBマウスが付属するのが4GB版との違いですね。容量が2倍だと、カスタマイズしたりWindowsを動かすには有利でしょうなぁ。台湾キーボードの刻印が気にならなければ、かなりの魅力?

同サイトでは「Eee PC シリコンカバー」も扱っています。傷付きを予防するだけでなく、持つ際の滑り止めにも有効かも。

2007-12-14

tDiaryを導入しました。

職場での業務日誌用にHikiを利用してきましたが、後日、必要になった情報を検索する際に気付きました。「ん?何だか探しにくい…。」

日誌については1ヶ月単位でページを設けて、その中に1日単位の見出しを付けて、その日の作業内容を記録していました。ただ、その内容を後から検索すると、月単位のページとして出てきちゃうんですね。そのページで最初に見付けた箇所を表示してくれるので、ページ内に複数の該当箇所がある場合には、ハイライト表示を頼りに更に探すことになります。

試しに1日1ページというのも試したものの、ページがどんどん増える上に、今度は1日分ずつしか読めないので、数日間の記録をざっと見たい時には不便なんですよね。カスタマイズするなりプラグインを使う(作る)なりすれば何とかなるんでしょうか?

そこで、「ブログのように時系列のシステムにすれば良いのでは?」と思い立ち、wordpressb2evolutionを検討したものの、「日誌」としてはちょっと大げさな感じが…。いっそ、changelog式のテキストファイルに記録してgrepで検索しようかとも考えましたが、それはそれでちょっと寂しいような。

しかし、灯台下暗しと申しましょうか、Hikiと同じRubyで動作する「tDiary」のことをすっかり失念していました。試しに設置してみたら、あらま用途にぴったり。(^_^) 動作は軽いし、Rubyなら自分でいじれるし、検索すれば1日単位どころか話題単位で表示してくれるし。うーん、どうしてもっと早くに気付かなかったんでしょう?

ついでに自宅でも動かしてみようということで、webrickを利用してWindows版Rubyのみで稼動させてみました。下記のスクリプトでtDiary専用webサーバを作れるんですねぇ。いやぁ、面白い。(^_^)

#!d:/ruby/bin/ruby
require 'webrick'

config = {
  :DocumentRoot => '.',
  :BindAddress => '127.0.0.1',
  :Port         => 3001,
}
server = WEBrick::HTTPServer.new(config)
server.mount('/index.rb', WEBrick::HTTPServlet::CGIHandler, 'ruby index.rb')
server.mount('/update.rb', WEBrick::HTTPServlet::CGIHandler, 'ruby update.rb')
trap('INT')  { server.shutdown }
trap('TERM') { server.shutdown }
server.start

ASUS Eee PC

発売中の日経Linux 1月号の巻頭記事で「ASUS Eee PC」を紹介しています。年明けに日本語版が発売となる予定で、上位機種にはWindows(XP?)が載り、Linuxが標準OSとなるのは下位機種になるとか。インターネット上で出回っている情報と同じかな?ぜひとも「LinuxノートPC」として売れて欲しいものです。

日本では既に大きさや重さが良く似た工人舎のSA/SHシリーズがあり、相応のユーザを獲得しています。タブレット型に変形する点ではEee PCより優位かも。富士通のLOOX-Uよりキーボードが大きめという理由から、職場でも特定業務用にSHシリーズを導入しようかという話題が出ています。いずれの機種にせよ、VAIO UXのユーザとしては打鍵しやすそうだなぁ、と思っちゃいます。(^_^;

Eee PCはその価格ゆえか欧米ではメーカーの予想を上回る需要があり、eXpansysでは注文から納品まで1~2ヶ月という大人気商品。お詫びのメールに対して苦情や返金の申し出がけっこうあったみたいです。クリスマスや年末年始休暇にと思っていた人にしてみれば、「え~!」という気持ちでしょうねぇ。

国内ではpocketgamesさん積極的に取り扱い中。12月12日入荷予定となっていましたが、既に「4GB 黒」は売り切れ!「4GB 白」も残りは少ないようです。何だか惹かれる機械ですもんねぇ。しかもカスタマイズしてあるとはいえ、標準OSがDebian系というのも良いですなぁ。Debian好きとしては嬉しい限りでございます!

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登録年月 10/2005